松浦祥子
大阪府枚方市の市立中学校に通う女子生徒が2020~21年、校内でいじめを受けた問題で、女子生徒と母親が21日、「教員らが対応を誤り、著しい精神的・身体的苦痛を受けた」などとして、市に慰謝料など約245万円の賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。
訴状によると、女子生徒は20年6月ごろから、所属する運動部で仲間外れにされるなどのいじめを受けた。同年8月、父親が部の顧問教諭に相談したが、顧問はいじめに関わった生徒への聞き取りや、学校内での情報共有をしなかった。いじめはその後も続き、女子生徒は心的外傷後ストレス障害(PTSD)の診断を受け、21年6月に転校した。
提訴後の記者会見で父親は「娘は『誰か一人でも手をさしのべてくれていれば』と言っていた。娘は転校したのに、加害生徒への指導や顧問への処分はなかった」と述べた。
市は「訴状が届いていないのでコメントは控える」とした。市教育委員会は、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と認定しており、今年度中に調査結果を公表するという。(松浦祥子)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル